『小さい頃はむし歯が無かったのに、年齢とともにむし歯ができてしまうようになった…!』![]() 日々お会いする患者様の中で、このようなことをおっしゃる方がおられます。また、定期的なメインテナンスを行う中で急にあちこちにむし歯ができる方もおられます。 食生活・歯磨きの方法は同じなのにどうしてむし歯ができるようになったのでしょう? その理由の一つに「唾液(ツバ)の量の変化」が考えられます。唾液は私たちの口の中でとても重要な役割を担っており、加齢、ストレス、薬の副作用などで唾液の量が減少すると日常生活に大きな障害をもたらすことになってしまいます。
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<唾液の働き> @細菌をおとなしくさせる 免疫グロブリンによる特異的抗菌システムと、リゾチーム、ペルオキシダーゼなどの非特異的抗菌成分によって、お口の中の細菌の活動を抑制します。 また、ペルオキシダーゼはむし歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌への抑制作用が確認されています。 ムチンの凝集作用によって細菌を集め、お口の外へ効率よく排除することにも役立っています。 A酸を中和する作用(緩衝能) 細菌が作るプラーク中の酸を中和します。むし歯は歯の表面が酸によって溶かされることからスタートするので、酸を中和することで防止してくれています。 B洗い流す作用(浄化作用) お口の中のにある炭水化物やプラーク中の酸などの物質を、唾液で流し飲み込むことによって排除します。 C歯の表面を再度コーティングする(再石灰化作用) 歯の表面のコーティングに必要なカルシウムイオンやリン酸イオンなどを唾液が供給しています。唾液の量が多いとカルシウムイオンも多く含まれています。 ![]() |
この他にも唾液は、発音、食事中の飲み込み(嚥下)、味を感じる味覚にも重要な役割を果たしています。 唾液の量が多かった時にはむし歯と無縁だった方でも、年齢とともにお口の中の環境が変わってくる場合があります。その時には唾液の量を増やす工夫をしたり、食生活・ブラッシング方法を見直すなど私たちも一緒にサポートさせていただきます! また、ますだ歯科には「ムーカス」という唾液の量を測定する機械もございますので、お気軽にご相談ください(^◇^) ![]() |